ドクターQ&A

Q&A 当会では医療経営に関するドクターの疑問にお答えしています。
こちらではその一部をご紹介しています。
回答日 2018年05月01日

新設された継続診療加算の要件について教えてください。

今回の診療報酬改定で在宅療養支援診療所以外の診療所に在宅時医学総合管理料などの継続診療加算が新設されましたが、要件に24時間の往診体制と連絡体制の構築などがかかげられています。この構築される体制の具体的な内容とはどういうものでしょうか。また、1カ月につき216点を算定出来るとされていますが、体制を構築した各医療機関がそれぞれ算定できるのでしょうか。この加算の全体的な仕組みも併せて教えて頂ければと思います。(診療所院長54歳)

新設された「継続診療加算」はかかりつけ医として、 在宅療養支援診療所と同等のサービスを提供する体制等を評価する項目

ご質問にある通り、今回の診療報酬改定で在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料の「注加算」として継続診療加算が新設されました。では、当該加算の算定にかかる告示・通知を確認しながら、解説・お答えします。

○告示(在宅時医学総合管理料)
注9 3を算定する患者であって継続的に診療を行っているものに対して、保険医療機関(診療所に限る。)が、当該患者の同意を得て、当該保険医療機関において又は他の保険医療機関との連携により、常時往診を行う体制等を確保した上で訪問診療を行った場合に、継続診療加算として、216点を所定点数に加算する。

○通知(在宅時医学総合管理料)
(20)在宅時医学総合管理料の「注9」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注9」に規定する継続診療加算は、在宅療養支援診療所以外の診療所が、当該診療所の外来を4回以上受診した後に訪問診療に移行した患者に対して、以下のすべての要件を満たして訪問診療を実施した場合に算定する。
継続診療加算を算定して訪問診療及び医学管理を行う月のみ以下の体制を確保すればよく、地域医師会等の協力を得てア又はイに規定する体制を確保することでも差し支えない。

ア 当該医療機関単独又は連携する他の医療機関の協力により、24 時間の往診体制及び 24 時間の連絡体制を有していること。
イ 訪問看護が必要な患者に対し、当該保険医療機関、連携する他の医療機関又は連携する訪問看護ステーションが訪問看護を提供する体制を確保していること。
ウ 当該医療機関又は連携する医療機関の連絡担当者の氏名、診療時間内及び診療時間外の連絡先電話番号等、緊急時の注意事項等並びに往診担当医の氏名等について、患者又は患者の家族に文書により提供し、説明していること。

(21) (20)のアに掲げる連携する他の医療機関が訪問診療を行った場合には、当該他の医療機関では、在宅時医学総合管理料は算定できない。また、当該他の医療機関が、患家を訪問して診療を行った場合には、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)及び区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)は算定できず、区分番号「C000」往診料を算定すること。また、訪問看護が必要な患者については、当該患者の訪問看護を提供する訪問看護ステーション等に対し、当該他の医療機関の医師による指示についても適切に対応するよう、連携を図ること。

以上が、継続診療加算にかかる告示と通知ですが、まず告示に着目しましょう。
「(在宅時医学総合管理料の)3を算定する患者」とありますが、これは在宅療養支援診療所または在宅療養支援病院の施設基準を届け出ていない診療所または病院が算定する区分になります。
在宅時医学総合管理料を例にすると、区分1は機能強化型の在宅療養支援診療所または在宅療養支援病院、区分2は従来型の在宅療養支援診療所または在宅療養支援病院となり、区分3は「1及び2に掲げるもの以外の場合」と記されているので、理解しやすいと思います。
結論から申し上げると、ご質問にある継続診療加算は、(機能強化型・従来型を問わず)在宅療養支援診療所は算定できません。
また通知(21)より、貴院の連携先に在宅療養支援診療所の施設基準を届け出ていない診療所(A診療所とします)がある場合、A診療所が継続診療加算を算定した患者について、

①貴院では在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料は算定できません。
②また、在宅患者訪問診療料(Ⅰ・Ⅱいずれも)も算定できず、往診料を算定することとなります。

継続診療加算は、諸般の事情によって在宅療養支援診療所の施設基準は届け出できないが、かかりつけ医として在宅療養支援診療所と同等のサービスを提供する体制等を評価する項目です。よって、貴院とA診療所が同じ患者に対して訪問診療等を提供する場合、まず最初に明らかにしなければならないのは、どちらがかかりつけ医なのかの点です。それを踏まえたうえで、算定内容の情報を交換・共有していかなければ適正な算定につながらず、保険者の審査によって減点を受ける可能性は否定できません。